私はお風呂が好きである。シャワーではなくて「お風呂」が好きで、浴槽に浸かって、ぼんやりいろんなことを考える時間が好きだ。ちなみに、家の風呂だとなかなかできないが、ジェットバスで凝った肩や背中、ふくらはぎをボコボコほぐすのも大好きだ。
数ヶ月前、風呂を重視する私はヨガ教室を変えた。引越し前は、家の近くにヨガ教室が一つしかなかったのでそこ一択だったのだが、引っ越しを機に、家の近くの複数ヨガ教室のなかから、風呂の環境が1番良いところに乗り換えた。ちなみに、値段が安くてシャワー室しかないところよりは、値段が数千円高くてもお風呂が充実しているところを選んだ。それでも、元の教室よりも月会費は安くなったので、私としては大正解である。毎回レッスンの後にジャグジーでボコボコ背中と足をほぐすときが最高である。正直、それがやりたくてヨガに行っている節もある。
ちなみに、私は自分がお風呂が好きだと自覚したのはこのヨガ教室変更も一つのきっかけではあるが、もう一つある。それは、先日、彼氏と急遽銭湯に行くことを決めた時である。その日は平日だったのだが、彼氏が「ここの銭湯行ってみたいよね」と言った。おそらく、今日行こうという意味ではなく、そのうち行きたいよね程度の情報共有として呟いたのではと思う。
その日は、いつも通っているヨガ教室が休みで、お風呂に入れないことと、シンプルに仕事に飽きていて何かやる気を沸かせるモチベーションがほしいと思っていた。そこで、それなら今晩いこうじゃないか、と即決。仕事終わりにさっさと晩飯を食べ、お互いやることを済ませたのち、翌日も仕事であるにもかかわらず、夜8時からわざわざ銭湯に繰り出したのである。
だが、これだけでは別にお風呂が好きな話にはならない。まあ、お風呂が嫌いな人はわざわざこんなことしないと思うが、お風呂にそこまで興味がない人(例えば、私の彼氏)も同じ行動をしているからだ。
銭湯でワイン風呂やジェットバス、半露天風呂をしこたま楽しんだのち、2人で帰途についた。その時、私は「来週、〇〇ってフェスティバルに一緒に行った後、温泉行かん?」と再度温泉行きを提案した。これに、彼氏は引いていた。
実は、この銭湯に行った3日後、我々はシェアハウスのハウスメイトも交えてみんなで温泉に行く予定だったのだ。今日行って、明明後日もお風呂に入りに行く予定があるにもかかわらず、その翌週も風呂に行きたいと言い出す彼女に対し彼氏は「また今度にしよ」と少々引きつつコメントをしたのであった。
この時、自分は、少なくとも彼よりは相対的に風呂が好きなのだということを自覚した。ちなみに、銭湯の場合は地域ごとに価格が一律で決まっており、300〜500円くらいで入れるケースが大半だ。そんなに高くないし、500円で仮定しても、ランチの弁当一個分。私はランチと風呂だったら、ランチをもっと安くしてでも、500円を風呂に費やしたいタイプである。
社会人になると、お金はないわけでもないが、それよりも時間が足りないと感じることが多い。そのため、ついつい好きなものは頻度高く使ったり、楽しんだりしてしまう。私の場合はその一つが風呂であり、ヨガ教室に大きなお風呂があるのをうまーく利用して、週に数回ジャグジーやサウナを楽しんでいる。ヨガ教室が休みならば温泉や銭湯行きたいと思うし、そこで「ヨガ教室でいけるからいいや」と思うことは、体調不良時を除くとほぼない。
学生時代にとあるセミナーで言われたことだが、その人の趣味や興味関心等は余暇に何をするかというところから見えてくるらしい。余暇までまとまった時間でなくとも、自由時間に何をしたいかというところから、自分が飽きない、好きなものを見つけられるということを再認識した。