普段、狭めのベッドで縮こまって眠っている。
おかげで、キャンプのような寝返りが打ちにくい状況でもそこそこ眠れるようになった。
そんな体になってしまったある日、一人でダブルベッドの部屋に泊まる機会を得た。シングルでも良かったのだが、割安だったからか、禁煙喫煙の関係からか、あの時の自分はなぜかダブルを選択したらしい。
このダブルベッド、マットが柔らかくて非常に快適。枕も硬すぎず軟からすぎず、ちょうど良かった。
思いっきりこのベッドを味わいたくて、普段家ではできない大の字になって眠った…のだがなかなか寝付けない。
ベッドの感触というよりも、大の字という姿勢に慣れなくて眠れないのだった。なんだか肩が上がっている気がするし、丸まっていないからか、手足を動かしたくなってしまう。なんとも言えない感覚だった。
30分ほど静かに格闘したのち、諦めでベッドの隅で丸まって寝た。慣れとは恐ろしい。
1人で過ごす夜には、おとなしくシングルベッドを使えという、啓示だったのだろうか…。